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JavaOne 2006 San Francisco

5/19 (金) Day-4

See You Next Year, JavaOne 2006

あっという間に JavaOne も最終日です。

JavaOne の最後は何もありません。淡々と終わるだけです。打ち上げも、最後のパーティもありません。

欧米のパーティのようですね。三々五々と集まってきて、いつの間にかまたいなくなっているというような感じ。

まぁ、今日は午後から観光という人も多いでしょうし、週末家で過ごすために早々と帰った人も多いのではないかと思います。

というわけで、今日聴講したセッションです。

 

General Session

今日の General Session は Scott McNealy と James Gosling。

Scott McNealy は CEO を外れてリラックスしたもの。James Gosling も例年通りショーケース的なセッションなので、ゆったりとした General Session でした。

Scott McNealy は Top 10 Jokes が復活。実をいうと、CEO を辞めたし、アナリストにつっこまれることもないので、今年は Top 10 Jokes が復活するかもしれませんねぇということを、セッションの前に話していたのでした。まさに予想通りの展開になったわけです。

今年の Top 10 は題して "Top 10 Best Things About Not Being CEO"

第 10 位から第 2 位まではつぎのようになっています。

第 10 位 I don't have to appologize for stuff I say to Wall Street.
第 9 位 No longer on the most overpaid CEO list.
第 8 位 I just say, "See Jonathan on that."
第 7 位 I read Hockey News without guilt.
第 6 位 I shave even less often.
第 5 位 No more SOX certification.
第 4 位 I have someone to blame.
第 3 位 I can sell my last business suit.
第 2 位 Jonathan doesn't golf, so I guess I gotta do it.

そして、堂々の第 1 位は...

第 1 位 My office is VERY close to the Men's Room.

という結果でした。

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John Gage と James Gosling。背中を向けているのが Greg Bollella
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Rich Green もいました
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出番を待つ James Gosling
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会場のようす
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走る John Gage。私がすごいと思うのは、上半身がぶれていないということ。プレゼンテーションの基本ですね
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逆にプレゼンの基本を外すことをキャラとする人もここにいます
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自転車通勤? まじで通勤にバイクという運動があって、JavaOne でも無料の Valet Parking が用意されたようです
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期待の Top 10
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Top 10 を発表中の Scott
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Top 10 の後は一転してまじめな話...
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ここで Gosling 登場
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去年と逆に Scott のビデオが上映されました
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そして、去年と逆のパターンで金の Duke が Scott に贈られました
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ここから Golsing
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Java ME と NetBeans のデモ
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実機でも動くよ
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再び NeBeans のデモ
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そして、Gregg Bollella 登場
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壇上にセッティングされたスロットカーのコースを前に、コンテストの優秀者が並ぶ
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実際にスロットカーを走らせて、優勝者を決定させます
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優秀賞の表彰。でも、かなりあっさりしてます
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Java で自走する Tommy
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Tommy の横で話をする James Gosling と Perrone Robotics の Paul Perrone
John Gage, JavaOne 2006
最後はやっぱり John Gage

 

Technical Session

TS-1382 Scripting in Java SE 6 (Code-Named "Mustang")

ほとんどが既知のことだったので、個人的にはあまりおもしろくはありませんでした。

JSR 223 で定義されている Script Engine は生成方法が決められています。基本的には eval メソッドでのスクリプト実行と、Java のオブジェクトとスクリプトの変数のマッピングを行ないます。

その他に、スクリプトのメソッドを実行する機能、スクリプトのメソッドを用いて Java のインタフェースをインプリメントする機能などがオプションになっています。

また、スクリプトをコンパイルして、実行する機能もオプションです。

Mustang では Rhino JavaScript Engine だけが標準搭載されていますが、java.net の Scripting Project で以下のスクリプト言語に対応する予定だそうです。

すでに BeanShellPHP は JSR-223 に対応しているようです。

後半は Mustang にのる Rhino の話になってしまったので、ここでは割愛します。

 

TS-1904 Real-TIme Java Technology: Why It Matters to You and What You Should Do About It!

今回の JavaOne ではスロットカーコンテストをはじめとした Real-Time システムがいろいろなところで出てくるのですが、セッションとしては多分これ 1 つです。

それも、Sun だけではなく、Prism Tech と Boeing との共同セッション。せっかく話題になっているのにちょっともったいないと感じました。Slot Car のセッションとかやればよかったのではないかと思います。

RTSJ (Real-Time Specification for Java) はもともと JSR-1 で策定されていましたが、現在は RTSJ 1.1 が JSR-282 で議論されています。しかし、進みはあまりよくないようです。

Real-Time にはソフトとハードがあります。ハードリアルタイムでは GC は使わずに非ヒープ領域を使用します。また、この時のスケジューリングは NoHeapRealtimeThread クラスが使用されます。

一方のソフトリアルタイムではリアルタイム GC を使用し、RealtimeThread クラスを使用します。リアルタイム GC にはいくつかの手法があり、そのうち以下に示すものが紹介されました

Sun の Mackinac Project では Henrikosson GC のコンセプトをベースにしたものを使用しているようです。

 

Hands on Lab

LAB-1506 Building Java SE 6 ("Mustang") From Sources Available at java.net

今回も含めて 9 回、JavaOne に参加していますが、Hands on Lab に参加したのははじめてです。

この Hands on Lab は java.net の Mustang プロジェクトで公開されているソースを使って、Mustang を実際にビルドしてしまいましょうというものです。

使用したのは Solaris。すでにプリコンパイルしてあり、ビルドするだけであればあっという間に終わってしまいます。後は、ソースを修正して再ビルドし、修正が反映されたことを確認することなどをおこないました。

基本的に自習で、なにか問題があったらインストラクタに助けを求めるというスタイルです。

できれば、Solaris だけでなく、Linux や Windows のビルドも体験できればよかったなぁと感じました。

 

おまけ

Pavilion

Pavilion は昨日までだったのですが、ほとんどいく時間がありませんでした。とりあえず目立つものだけは写真に納めておいたので、載せておきます。

Hideya at Pavilion, JavaOne 2006
LG3D のブースで説明をする川原さん
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ジェスチャーを使用した UI がおもしろい GoMonkey。ベースは LG3D です
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スロットカーのコース
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走るスロットカー。かなり速いです
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スロットカーの視察にきた James Gosling
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2 つのファンでバランスを取るシステム。これも RTSJ を使用
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去年の General Session でデモしていた倒立振子
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Java で自走する Tommy
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模型電車のコントロールをする JMRI 。これは Real-Time ではありません
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模型飛行機に組み込まれた SPOT
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モータの制御をおこなう SPOT
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SPOT の開発キット
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Chage Vision ブースでの平鍋さん
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Pavilion の片隅にはいつものマッサージ屋さん

 

というわけで、今年の JavaOne は終わりました。来年は 5/8 から 11 だそうです。

 

(Jun, 2006)