Go to Contents Go to Java Page

JavaOne 2004 in SF Report

 
 

6/30 第 3 日

 
 

今日の朝は General Session が Nokia 単独によるものなので、自主的にお休み。すこしだけゆっくりできました。

さて、今日聴講したセッションは

 

 
 

Technical Session

 
 

今日ははずればかり引いてしまいました。はじめの Monitoring & Management はあまり深いところまで解説をせず、使い方に始終していました。唯一の収穫は jconsole などのユーティリティの使い方を聞けたことぐらいです。

次の Swing のセッションですが、裏情報でオープンソースになることが決まった JDesktop Integration Component のことを話すと聞いていたので期待していたのです。ところが、最後にたったの 2 枚のスライドだけ。全然詳細は話さずじまい。最後まで我慢していたのに、何だったのでしょう。

したがって、今日の当たりは Looking Glass だけでした。

川原さん 質疑応答

Project Looking Glass: A Java Technology-Based 3D Desktop Environment

すごい人気です。セッションフルで会場に入れない人が通路にあふれていました。私は写真を撮るように頼まれているとわけの分からない理由をこじつけて無理に入れてもらいました ^^;;

オープンソースになった Looking Glass ですが、java.net では lg3d で登録されています。URL は https://lg3d.dev.java.net/ です。現在のところ core、demo、X11 Integration が登録されています。

セッションはデモからはじまりました。JTC の時には OpenGL を直接使用していたのが、Java 3D を使用するように全面的に書きかえられたそうです。このため Window Manager (Scene Manager というらしいですが) がシーングラフを直接扱うことができるなどの利点があるそうです。

その後、グラフィックについてかなり細かいところまで解説されました。私自身 X11 に詳しくないので、いまいち分からないところも多かったのですが、X11 で動作するアプリケーションの操作をインターラプトして LG の Display Server Control に渡し、LG で何らかの処理をおこなえるようになっているようです。これを利用して、ダイアログをウィンドウの裏側に貼るなんてことを実現しているようです。

LG のライセンスはコアの部分は GPL、X11 の改造部分は MIT、バイナリは BCL になるそうです。

 

 
 

BOF

 
 

A Metadata Facility for the Java Programing Language

RMI の例や EJB の例を出して、メタデータを使うとこんな感じになるんだよという説明からはじまりました。とここまで聞いたら、またかと思うわけです。はずしたかもしれないと思うわけです。

幸い、会場は無線 LAN 完備なので、メールのチェックをしていました。

ところが、さすが Joshu Bloch そして Graham Hamilton。油断していたら、いつの間にかどうやってアノテーションを実現しているかという話に移っているではないですか ^^;; 大慌てでメモを取りだしたのですが、いかんせんはじめの部分を聞いていないため、はてなが頭に渦巻いてしまいました。

そして次に apt に関する解説に移りました。apt はアノテーションを評価するためのツールです。虎の穴では Doclet を使用してアノテーションを評価しましたが、apt も同じような用途に使用することができます。

Doclet API に相当するものはミラー API と呼ばれています。パッケージは com.sun.mirror です。com.sun のパッケージですが、Javadoc も公開されています。

Mirror API Javadoc http://java.sun.com/j2se/1.5.0/docs/guide/apt/mirror/index.html

デザインパターンのビジターを使用して、switch やキャストを使わなくするような設計になっているそうです。

Profiling Java Technology Applications Using Dynamic Bytecode Instrumentation

JFluid ってご存知ですか。プロファイリングやモニタリングに使用できるツールです。

通常、アプリケーションのプロファイルをおこなうには JVMPI を使用しますが、JFluid は Bytecode Instrumentation (BCI) を使用しているのです。それも動的に BCI をおこなうというものなのです。

このセッションは JFluid の作者が JFluid のダイナミック BCI を使用したプロファイルに関して解説したものです。

ダイナミック BCI を使用することでオブジェクトの情報を引き出すことができます。しかし、どのようにプロファイルをおこなえばいいのでしょうか。たとえばメモリのプロファイルは次のようなことを調べているようです。

  • クラスごとのアロケートされて生きているオブジェクト数
  • オブジェクトの平均寿命 (GCから何回生き残っているか)
  • クラスごとの生きている世代数

JFluid ではまたダイナミック BCI 以外に、動的にプロファイルを切り替えるために Dynamic Tool Attachment をおこなっています。OS からのシグナルによって Tool をアタッチするらしいです。

最後に JFluid のロードマップが示されました。JFluid の JVM に関する部分は jdk 1.6 もしくはそれより前に取り込まれるそうです。ツールの方はまず NetBeans のプラグインとして提供され、その後スタンドアロンのツールとして提供されるそうです。NetBeans のプラグイン版はすぐに公開されるようです。

 

 
 

おまけ

 
 
川原さん 記念撮影

今日は Looking Glass Communication Meeting にも参加しました。

Looking Glass は技術的にもすごいとは思いますが、それよりも私がすごいと思ったのは、このようなあたら新しいインタフェースを作るにあたって認知心理学を専攻している人がチームにいるということです。D.A. Norman ではないですが、やはりユーザインタフェースを作り上げるにはそれなりの認知的な裏づけが必要なのだと感じました。帰国したらもう 1 度「誰のためのデザイン?」を読んでみようかな。

この Meeting にはシャープの音川さんや、元 4D Networks 現 構築屋の大山さん、Sun の神谷さんなども参加なされていました。JavaOne にくると本当にいろいろな人に会えます。日本でとなかなか会えない人でも、JavaOne では簡単に会うことができたりするのも JavaOne に参加する意義があるところでしょう。 右側の写真は左から村川さん、神谷さん、櫻庭、首藤さん、川原さん、音川さん、大山さんです。

ついでといってはなんなのですが、受付のところでGDC-2004 の CD をもらいまいた。java.net に同じ CD のイメージがおいてあるのですが、なぜか私の java.net のアカウントだとダウンロードできないのです。とりあえず、もらえてよかった。

Lunch Snacks
Lunch Snacks
Lunch  

さて、今日のランチはハムとチーズのロール。怪しげですが、それほどひどい味ではありませんでした。今年は経費削減のためかコーヒーやおやつがあまり出ません。今まではいろいろな種類のお菓子が提供されていたのですが、今年は種類があまりなく Oreo と Kellog's のシリアルバー、それにチップス類だけです。ちょっとさみしい。

毎年、JavaOne ではライブが行われます。今年はなんと Train のライブでした。いままでこんな有名な人を呼んだことはありません。行きたかったのですが、BOF にどうしても参加したかったので、あきらめました。看板だけでもということで写真を撮ってきました。これはちょうど夕飯の前にいったのですが、こんな写真を撮りにいったせいでほとんど夕飯の時間がなくなってしまいました。

そこで、妖しいピザ屋の Blondie's Pizza へ。ピザはおいしいのですが、ちょっと寂しいです。

最後の写真は Duke との記念撮影に並ぶ人たち。去年まではパビリオンでやっていた気がするのですが。

 

(2004.6.30)

 
 
Go to Contents Go to Java Page